汚い部屋に住んでいると気分が沈んでくるものです。そして沈んだ気分は、悪い運気を引き寄せているかもしれません。さらに汚部屋は心身にも様々なデメリットをもたらします。汚部屋を一気に片付けて心身を整え、運気をリセットしてみてはいかがでしょうか?

汚部屋は運気が下がるって本当?

「水場と家の入り口が汚いと運気が下がる」というのは、風水などでよく言われていることですが、これには現実的な観点からの根拠もあります。

汚部屋という環境で過ごしていると、メンタルが落ち込んでネガティブになっていくので、普段なら気にしないようなことでも「悪いことが起こった」と感じてしまうのです。

まずは汚部屋にどんなデメリットがあるのかを見ていきましょう。

雑然とした部屋は心の不健康のサイン

部屋が散らかるということは、心が痛みを訴えているサインかもしれません。部屋が散らかる原因は『物が増えすぎること』と『片付けられないこと』です。

物が増えすぎる理由としては買い物依存症や、貯まったストレスを買い物で発散していることが挙げられます。片付けられないことは物への執着心が強いことや、片付ける気力がない無気力状態に陥っている可能性があるのです。

部屋が散らかり始めたら、自分の心が苦しんでいるサインだと思って、自分を振り返ってみた方が良いかもしれません。

部屋が汚いことのデメリットが多い

汚部屋に住むとデメリットが多くあります。例えば、必要な物を探す際にも整頓されている部屋と比較してかなり時間がかかってしまうでしょう。見つけたのはいいものの、汚れてしまっていることもよくあります。

汚部屋は埃やカビが多く、そこで生活すると肺の病気にかかってしまったり、ハウスダストやアレルギーを引き起こしてしままったりというケースを引き起こします。

病気になりやすくなるので「運気が下がった」と感じる人もいるでしょう。

汚部屋はメンタルに悪影響がある

汚部屋はストレスが溜まりやすい環境になっているため、精神的にも悪影響を及ぼします。

具体的に、メンタルにどういった影響が出てくるのかを知っておきましょう。

自己肯定感や自尊心が低くなる

汚部屋で暮らしていても、テレビや雑誌などで他の住まいの様子や綺麗な部屋を見る機会はあるでしょう。そういった空間と自分の部屋を比較していると、次第に自信がなくなっていきます。

知り合いを部屋に気軽に呼べないことにも、引け目を感じてしまうでしょう。「自分はなんてダメなやつなんだろう」という思いが徐々に心を蝕んでいきます。

仕事から帰っても部屋が汚いことでリラックスできず、徐々にストレスも蓄積していって心が不健康になっていくのです。

セルフネグレクトの可能性も

汚部屋になっている原因は、セルフネグレクトの可能性も疑わなければなりません。

セルフ(自己)ネグレクト(放棄)は、自分自身の管理を手放してしまうことです。自分なんてどうなっても良い、他人からどう思われても良いという精神状態になってしまい、部屋を飾ったり片付けたりもしなくなります。

また、自分の匂いに関しても鈍感になってしまい、セルフネグレクトの傾向があると、お風呂に入らなくなり、不衛生から周囲からますます孤立していく傾向も見られるようです。

精神状態が更に悪化するリスクがある

汚部屋になってしまう精神的な原因として、うつ病やセルフネグレクトがありますが、汚部屋を放置していても良くなることはありません。むしろ悪化するでしょう。

汚部屋は物が探しにくく、部屋の中も歩きにくいでしょう。水場が使えないということもあります。物をちょっとどかしただけで埃が舞い上がるといった場合もあり、こうしたストレスが普段の生活のストレスにさらに上乗せされて精神を蝕んでいくのです。

精神的に問題がある場合、汚部屋に住んでいることはさらによくありません。

健康への影響も

精神面ではなく、健康面でも汚部屋は部屋主に被害をもたらします。どんな被害があるのか、具体例を挙げて紹介しましょう。

害虫による肌荒れや病気

弁当やお菓子の食べカス、腐敗した生ゴミや水場の汚れなどがゴキブリやハエなどの害虫の発生源になります。

ゴキブリやハエの体には雑菌が多く付着していて、様々な病気の原因になるのです。

また、掃除をしていない布団や絨毯はツメダニやイエダニなどのダニの巣窟となります。人の肌に被害を与えるため、肌荒れの原因にもなるでしょう。

室内で怪我をする可能性が上がる

汚部屋で過ごすと怪我をする可能性が高くなります。床が見えないため何が置いてあるのかわからず、尖ったものを踏んでしまうこともあるでしょう。

特に高齢者の場合は、積み重なった本などのちょっとした段差や、ゴミに足を取られて転倒して、大怪我につながることもあり得ます。

また、ちょっとした地震の振動で物が崩れることもありますし、火災が発生すればあっという間に燃え広がってしまうでしょう。

汚部屋脱出の第一歩は断捨離

ここまでで挙げたような心身的被害の大きさからも、汚部屋はできるだけ早く脱出した方が良いでしょう。汚部屋は放っておけばますます悪化し、やがて自分の部屋だけには収まらなくなっていきます。

そこで汚部屋を脱出するために、まずは断捨離からはじめてみてはいかがでしょうか?

部屋が片付かない理由は物の多さかも

部屋が片付かない理由は、部屋の中にある物が多すぎることがもっとも大きな要因でしょう。2倍の物を片付けるのに必要な時間は、単純に2倍ではすみません。整理整頓や処分の手間を考えるとさらに時間がかかるのです。

物が多すぎると片付けを始めるのも面倒になってしまいます。気軽に片付けられないため、なかなか着手できない人も多いのではないでしょうか?

掃除に時間がかかる

物が多いと、それだけ掃除に時間がかかります。放置しておくと汚れが落ちにくくなり、余計に時間がかかるようになってしまいます。

すべて綺麗にするには数日かかるケースもあるでしょう。

社会人で、数日を掃除の時間に確保するのは難しく、途中で止めてしまうケースも多いようです。物が多くなるほどに片付けに手間もかかり、掃除時間の確保も難しくなっていきます。

ホコリやゴミが溜まりやすい

物が多くなれば、その下にホコリが溜まり、包装や購入してきたときの袋などのゴミも溜まりやすくなっていきます。

捨てる物が多すぎると普通のゴミ回収はしてくれないため、自治体に回収を依頼する必要も出てきます。急に対応が難しいこともあり、10日以上前には回収依頼をしておかなければなりません。

物がホコリまみれになると傷みやすくなり、服や本が虫に食われるようになってしまいます。そうなるとさらに処分品が増え、部屋が片付かない状態が加速していくのです。

ためこみ症の改善

『ためこみ症』は、物に対する思い入れや「いつか使うかもしれない」という理由で物が捨てられない症状です。

ためこみ症の場合は明らかに不必要である物すらも捨てられずに取っておいてしまうのが特徴です。穴の空いた服やぼろぼろの靴なども、その時は「直して使えばいい」と思ってしまい、捨てられません。明らかにゴミだろうというものまでとっておく癖が付いてしまいます。

こうしたゴミすら溜め込んでしまう症状は、強迫性障害と呼ばれる精神病の一種です。病院にかかるなどして改善しない限り、家の中の物がいつまでも減ることはないでしょう。

物を捨てることによるメリットとは

ためこみ症でなくても、物を捨てるのがもったいないと思う気持ちは多くの人にあるものです。

しかし、物を捨てなければ部屋はいつまでも片付きません。そこで、物を捨てることによるメリットを見ていきましょう。物を捨てる方が得だとわかれば、断捨離にも着手できるはずです。

価値基準が整い、判断力が高まる

高級な物もあれば、不要なゴミもあり、物の価値はそれぞれ違います。

ところが汚部屋の場合は、高いバッグやアクセサリーが平気で床に置かれて、ゴミと一緒くたになっていることがよくあるのです。また、使用頻度の高い物とあまり使わない物が同じスペースに置かれているといったように、物の価値基準が非常に曖昧になっています。

汚部屋を整理することで、このように鈍ってしまった判断基準や物の価値基準が、正常化することが可能です。

無駄な支出が減る

汚部屋の場合、使おうと思ったものがすぐに見つかりません。部屋の中にどういったものがあるのかを把握していない部屋主も多いでしょう。

そのため、汚部屋に住んでいると同じ物を買う機会が多くなってしまいます。また、収納を考えずに購入する癖がついているため、大して必要でないものもすぐに購入してしまうのです。

部屋が片付けば、このような無駄な支出が大幅に減るでしょう。

時間を有効に使える

汚部屋を片付けきちんとゾーニングを行えば、物を探すのに必要だった時間や片付けの時間が減ります。その減った時間を、他のことに回す余裕が生まれてくるでしょう。

部屋の中で動きやすくなるので、何かをするための初動も早くなります。綺麗な部屋で過ごす1日は、汚部屋にいたときと比べものにならないほど長く感じられるものです。

汚部屋脱出のキッカケの作り方

汚部屋の掃除は考えるだけで気が滅入りますし、特に期限もないので先延ばしにしがちです。

キッカケを作ることで、汚部屋を脱出する行動を起こしましょう。

部屋がキレイなメリットを知る

部屋が綺麗になることには様々な恩恵があります。

部屋が清潔になり、空間が広く感じてとても気分良く過ごすことができるようになるでしょう。人を家に招くこともできるようになるので一歩踏み込んだコミュニケーションを取れるようにもなります。

家具や部屋の模様をおしゃれにしてみるといった、部屋のレイアウトを考える楽しみもできるようになり、やれることが多くなるのです。快適な部屋で生活する自分を想像することが、汚部屋を片付けるモチベーションにつながります。

部屋に友達を招く

汚部屋の片付けがどうしても先延ばしになりがちな人は、部屋に友人を招くという方法も考えてみてはどうでしょう。

部屋に人を呼ぶなら、汚部屋を見せるわけにはいかないので、訪ねてくるその日までに部屋を無理にでも片付けなければならないのです。人を呼ぶことで、片付けのタイムリミットを作り出します。

また、普段から定期的に人が訪れるような環境にしておけば、汚部屋化の予防にもつながるでしょう。

挫折しない汚部屋掃除の方法

汚部屋の掃除は報酬は出ませんし、長期的な片付け作業は苦痛と感じる人も多いようです。途中で片付けを挫折してしまう人も少なくありません。

汚部屋の掃除は挫折しないことも、重要なポイントです。

掃除の目的と目標を決める

1度にすべてを掃除しようとせず、計画を立てて掃除しましょう。今日は本の片付け、明日は床のゴミといったように、ジャンルを分けて少しずつ掃除をしていきます。

本の中でも、雑誌と文庫本をさらに分けても良いでしょう。1日15分と時間を設定する、片付ける物を限定するといったように、計画と目標を立てて行っていくのが掃除を完遂するポイントです。

狭いスペースから始める

ゴミがあるのはリビングやベッド周りなどの広いスペースであることが多く、そこから手をつけたくなりますが、トイレや押し入れなど、狭いスペースから掃除をしていくことがコツです。

狭いスペースであれば、短時間で片付けられる可能性が高くなります。そして、綺麗になったスペースを以前のものと比較すれば、達成感も生まれるでしょう。

成果が見えるようになる、短時間でできるというのが、モチベーションの維持につなげやすくなるのです。

最初から頑張りすぎない

頑張りすぎも厳禁です。汚部屋の片付けはたしかに面倒ですし、あまり多く時間を割きたくないために一気に頑張りすぎてしまう人がいます。

しかし、汚部屋の片付けは状態によっては1日ではまず無理です。気持ちが先行して、片付かないことに苛立ちを感じはじめてしまうでしょう。

また、区切りをつけずに掃除をすると、片付け途中の余計に散らかった部屋で過ごすことになり、満足に休めません。

今まで長期間放置していた部屋は、そんな簡単に綺麗になるものではないと認識して、計画的に時間を掛けて取り組んでいきましょう。

汚部屋へのリバウンド防止も大切

汚部屋を片付けて、それで終わりではありません。同じ習慣を繰り返していては、また元の汚部屋に戻ってしまいます。

汚部屋に戻さないための生活習慣作りや、気持ちの入れ替えを行っていきましょう。

生活サイクルを整える

不規則な生活を送っていると、正常な習慣が身につきにくいものです。

布団を干す、洗濯をするといった家事は昼間に行わなければなりませんし、片付けや掃除機をかけるといったことも、夜は近隣の人が眠っているので遠慮してしまいます。

生活サイクルを整えることで、心身的にもメリハリがつきますし、作業をするのも行いやすくなるでしょう。

部屋を綺麗にしたのなら、それをきっかけに生活習慣を整えてみてはいかがでしょうか。

断捨離を心がけ、物を増やさない

部屋が散らかる最初のキッカケは、部屋にある物の量が、収納範囲を超えてしまうことにあります。収納できなくなった服や雑貨を床に置いたり、収納がきつくなってくると、よく使う物も取り出すのが億劫になり、机の上など手が届く範囲に放置してしまうようになるでしょう。

そして物が増えるとさらに管理や収納が面倒になる…という悪循環が発生するのです。これを防ぐための第一歩として、部屋の中にある物を増やさない、何か物を購入した場合はその分だけ何かを捨てて、部屋の中にある物を一定に保つことが重要になります。

何かを買う際にはそれを置くスペースがあるか、他の物で代用できないか、そして本当に必要なのかを考えてから購入する習慣をつけましょう。

掃除の習慣を持つ

人が暮らしている以上、どんなに気を付けていても徐々に部屋は汚れていきますし、物は散らかっていきます。それらを半日や1日かけて行うのはとても大変です。

そこで、毎日の掃除の習慣をつけましょう。5分程度や作業の合間だけでも、周辺を片付けるだけで本格的な掃除をする際にはかなり楽になります。食事前、お風呂前、就寝前などに片付けるちょっとした時間を決めて行うと習慣も身につけやすくなるでしょう。

「掃除をするのが面倒だ」と良い意味で考えることが大切です。「掃除が面倒だからやらない」だった以前までと違って「掃除が面倒だから普段から片付けておく」というように心の持ちようが変わってくれば、部屋を散らかさなくなります。

まとめ

部屋が散らかっていることによって、汚れた空気がいつまでも滞っている、水場が汚いことで運気が落ちるといったような風水的な意味合いもあります。

しかし、健康被害や精神的に病気にかかるといった、実際に悪いことが起き、そして自分自身がネガティブになってしまうことから「運気が下がった」と感じる人も多いようです。

汚部屋に住んでいることで様々なデメリットを誘発するため、汚部屋に住んでいる場合は、いち早く脱出を考えてみてはいかがでしょうか?そして汚部屋にしないための生活スタイルの改善や、掃除の習慣作りを行っていきましょう。