近年、物が増えすぎ『汚部屋』化した部屋に住む女性が増えています。片付けできない女性には、どんな原因が潜んでいるのでしょうか。汚部屋の原因やデメリットと併せて、脱出方法も紹介します。心あたりのある人は、ぜひチェックしてみましょう。

片付けできない女性が増えている

片付けが苦手な人は男性に多いと思われがちですが、近年は片付けできない女性が増加しています。片付けできない女性の現状を見てみましょう。

断捨離ブームの裏で汚部屋女子が増加

ミニマリストとして『持たない暮らし』を選択する人がいる一方で、物が溢れて『汚部屋』と化した部屋に住む、『汚部屋女子』も増加しています。

汚部屋化するほど物が増える理由は人それぞれですが、共通するのは『精神的に不安定な部分がある』という点です。ある人は自分への自信の無さが物への依存として現れ、またある人は欲しい物が手に入らなかった幼少期の体験が買い物依存につながっていました。

部屋の状態は、その人の精神状態を表すともいいます。女性の汚部屋は、精神的な不安が顕在化した結果かもしれません。

アイドルや美人芸能人にも汚部屋の住人が

綺麗に着飾ったアイドルや美人芸能人の中にも、物が散らかり汚部屋化している人がいます。『飲みかけのジュースを数年間そのままにしている』アイドルグループの人気メンバー、『1800リットルものゴミを溜めていた』美人女優がいると聞けば、外見とはかけ離れた現実に驚く人も多いでしょう。

汚部屋は特定の人だけの問題ではなく、誰の部屋にも起こりうる身近な問題なのです。

どうして片付けできない?

汚部屋に住む女性の多くは現状をどうにかしたいと考えています。しかし、いざとなると体が動かず、いつまでたっても部屋は汚いままです。

汚部屋から脱出できない女性にはどんな理由があるのでしょうか。

掃除する時間や心のゆとりがない

部屋は内面を表すといいますが、時間や心にゆとりのない人は、部屋の中も乱れがちです。

毎日忙しく過ごしている人は、片付けできない理由に『時間が無い』と答えるでしょう。しかし、このように答える人の多くは、時間があっても片付けには取り掛かりません。当人のなかでは片付けの優先順位が低いため、片付けよりも他の事に時間を回し、結果的に片づける時間が無くなっているのです。

また、心にゆとりがない人ほど、部屋を片付けるのは困難になります。部屋を綺麗にすることは、それなりに体力・気力が必要です。心にゆとりがあって、「さあやろう」という強い気持ちになれなければ、片付けの途中で挫折してしまうでしょう。

物を溜め込んで捨てられない

汚部屋に住む人には、『物を捨てられない』という傾向があります。物を捨てられる人は、『使わない物は不要なので捨てる』『持っていてもときめかないから捨てる』といった論理的または感情的な判断が可能です。

ところが捨てられない人は、不要な物でも勿体ない、捨てたくないと感じてしまいます。『自分に必要ない物は処分する』という決断ができないため、部屋が汚くなるのです。

発達障害などの病気が原因かも

本人は片付けたいのにどうしても片付けられない場合、発達障害やうつ病が潜んでいるかもしれません。

発達障害の中でも、注意力が欠如する『ADHD(注意欠如・多動症)』や、こだわりが強く物に執着する『アスペルガー症候群』の人は、概して片付けが苦手です。発達障害の場合、片付けができない原因は脳の伝達機能にあるため、努力や意識改革で治るものではありません。まずは症状を理解し、周囲の理解を求めることが重要です。

また、近年は『非定型うつ病』という新型うつ病が若い女性にも散見されます。これは、好きな事は苦も無くできるけれど、苦手な事・嫌な事になるととたんに体が動かなくなるうつ病です。一見するとただのわがままにもみえるため、なかなか発見されにくいのですが、思い当たる点があれば、専門医に相談してみるとよいでしょう。

汚部屋のデメリットを知ろう

汚部屋にいることは良くないと思っていてもなかなか片付けができない人は、汚部屋の具体的なデメリットを理解するとよいでしょう。精神的・健康的・金銭的にもダメージが大きい、汚部屋のデメリットを紹介します。

掃除ができないことで自己嫌悪が生まれる

汚部屋に住んでいる人の多くは、自分の部屋が汚いことを自覚しながら生活しています。

『片付けたいのに片付けられないダメな自分』という現実に直面しながら暮らすので、部屋にいるだけで自己嫌悪に苛まれます。やがては汚部屋暮らしのストレスから、うつ病等精神的な病気も発症するかもしれません。

不衛生な環境がもたらす健康被害

汚部屋で衛生環境が悪化すると、ダニや害虫が発生しやすくなります。ダニや害虫の問題は、見た目の不快さだけではなく、ウィルスや病原菌を持っていることです。

不衛生な汚部屋では食中毒など感染症の危険があるほか、ダニやホコリによるアレルギー、喘息も懸念されます。

浪費につながる

部屋が汚いと、持ち物やストックの管理ができません。どこに何があるのかわからないため、同じ物をいくつも購入したり、ストックが十分にあるものを買い足すなど、無駄の多い暮らしとなります。

また、部屋の管理ができない人の多くは、お金の管理も雑です。計画的にお金を使えないため、貯金したくてもなかなかお金は貯まらないでしょう。

汚部屋脱出のキッカケの作り方

綺麗な部屋にはメリットがたくさんあります。「汚部屋を脱出できない」とあきらめる前に、意識や行動を変えてみてはいかがでしょうか。

綺麗な部屋で暮らす良さを知る

部屋が綺麗だと物の管理がしやすいため、無駄な物や同じ物を買うことがありません。さらにお金の出入りも明確になるため、お金も貯めやすくなります。

また、病気のもととなるホコリやダニ、害虫が発生しにくく、健康面も安心です。部屋が綺麗に片付いているのでストレスもなく、部屋にいることがリラックスにつながるでしょう。綺麗な部屋に住むことは精神を安定させ、生活の質を上げることにつながるのです。

部屋に人を招く

汚部屋脱出がうまくいかない人は、友人や知人を部屋に招いてみてはいかがでしょうか。人を家に招く時は、誰でも「片付けなければ」とあせります。汚い部屋に住んでいると思われたくないですし、せっかくなら心地よく過ごしてもらいたいと思うでしょう。

人を部屋に招待する時は、日時は明確に決めておきます。〇月〇日、という締め切りがある事で片付けのモチベーションを上げやすく、最後まで片付けようとするのです。

なんとか部屋を片付けた後は、定期的に人を室内に招くようにすることをおすすめします。人の出入りが多い部屋なら、汚部屋に逆戻りしにくいでしょう。

思い切って引っ越しをする

本気で汚部屋から脱出したいなら、思い切って部屋を引っ越しをするのも有効です。いつもは片付けの気力がわかない人も、『〇月〇日までに出ていかなければならない』と決まれば、片付けるしかありません。

ただし、手が付けられない程の汚部屋は、見積もり前にクリーニング業者に片付けを依頼するのもおすすめです。

汚部屋のまま引っ越しの見積りをしてもらうと、物の多さから見積もり料金を高く提示されてしまいます。「この人は荷造りできない」と判断されれば引っ越しを断られることもありますし、事前にある程度部屋を綺麗にしておく方がよいのです。

引っ越しは部屋を総替えできるチャンスとなります。引っ越しのプレッシャーをうまく利用できれば、汚部屋から脱出できるでしょう。

まとめ

近年は女性の汚部屋が注目されており、汚部屋に悩む女性は珍しくありません。原因は人それぞれ異なりますが、病気や発達障害の可能性がある場合は、専門医に相談してみましょう。

また、汚部屋を脱出するには自分から動くことが重要です。健康面やメンタル面が大きな被害を受ける前に、汚部屋の改善を目指してくださいね。