初めて遺品整理をされる方はわからないことだらけで何から手をつけていいのかさえも悩んでしまうところでしょう。今回の記事では遺品整理の手順から、処分方法、業者を選ぶポイントなどを紹介します。

実家の遺品整理はどこからやるべき?

基本的な遺品整理の流れとしては

・作業スケジュールを決める
・遺品分類
・分類したものの処理方法を決める
・資産価値のあるものの選別
という流れになります。

また、遺品整理をする物の順番としては
・大型家具、電化製品
・衣類
・雑貨、食器、調理器具
・食材
・寝具
・書類、通帳、印鑑、貴金属
・人形、仏壇、表札
の順番です。

自分の物であれば簡単ですが親の遺品の中から資産価値のあるものを決めたり、いるものといらない物を決めるというのは口で言う程簡単な作業ではありません。

作業スケジュールをある程度決めてもスケジュール通りにスムーズに進むかと言えばもちろんそんなスムーズには進まないものです。

大型家具に関しても処分するにはお金もかかってしまい、急な出費で時間がかかってしまうこともあるでしょう。

自分で親の家の片付けをするのはかなり大変

遺品整理だけで見ればまだ簡単なように思いますが、実際に身内が亡くなってからすることは遺品整理だけではありません。

1,葬儀
・死亡診断書をもらう
・斎場へ行き斎場での打ち合わせ
・親戚との打ち合わせ
・役所に火葬許可書をもらう
・お通夜
・葬儀
2,お墓の手配
3,相続手続き

これらのことも全てしなければならないので、仕事に行くことも難しくなってしまい長期的な休暇をもらわなくてはいけません。葬儀から相続手続きの隙間時間に遺品整理を始めることも可能ですが、実際この間は寝る間もない程に忙しいので、少しでも時間が空いたら休息する時間にまわす人がほとんどでしょう。

これがもし親と同居している場合であれば親が大事にしていたものなどもわかっているので楽な部分もあります。同居の場合ならせいぜい家の1部屋を使っている程度だと思うので、遺品整理をするスペースも少なく、そこまで時間もかからないでしょう。
ただ、それでもやはり本人しか知らなかった物などもあり、遺品整理には時間がかかってしまいます。
特に仏壇などの大きいものは処理してしまって良いのか頭を悩ます部分です。残しておいても場所をとってしまいますし、処理をしてしまうのはちょっと気が引けます。大きな家電などの場合は処理せずに親族で使うことも出来ますが仏壇などに関しては自分で使うということは難しいです。そもそも地域が離れている場合は仏具を運ぶだけでも一苦労になってしまいます。

何が遺族にとって大事で資産価値があるのか?何を残しておくべきなのか?何が思い出深いものなのか?そのようなことを考えているだけでも時間が足りません。

親と同居ではなく一軒家の場合は更に大変で、限られた数日の間に全ての遺品整理を終わらせるのは難しいです。
住んでいる地域が違えば自治体などの決まりなども違い、面倒なことも山ほどあります。

遺品の処分方法に困ったら業者に頼むのもあり

どうしても自分達で遺品整理が出来ない場合は業者に頼むということも一つの案として考えられます。

遺品整理業者に依頼する3つのメリット

  1. 時間が作れる
  2. わからないことも相談に乗ってもらえる
  3. 大きい家具なども処分してもらえる

遺品整理業者に頼めば頭を悩まされていたことも全て解決してしまいます。自分達の時間が作れることも遺族にとっては身内が亡くなってからやっとの休憩できる時間となるので、大事なメリットです。
しかし、同時にデメリットもあります。

遺品整理業者に依頼する2つのデメリット

  1. 遺品をじっくりと選別出来ない
  2. お金がかかる

やはり身内の物ですから、自分達でしっかりと選別してあげたいという気持ちがあるでしょう。その部分ではデメリットと言えます。更に、遺品整理業者も決して安い額ではありません。葬儀にお墓などただでさえ出費が多くなってしまうので、それにプラスして出費がかさんでしまうのは痛いところでもあります。

業者に頼む前には以下のような人に相談してからにしましょう。

直接の親族

  • 故人の大事にしていたものを把握している
  • 相続権を持っているor相続権のある親族と連絡がとれる

故人から遺言を受けている人

  • 故人の意思を把握している

故人の一番身近にいた人

  • 故人の大事にしていたものを把握している

疑い深い人

  • 業者に対する疑問や不安点を提示してくれる

冷静な人

  • 忙しい中でも優良な業者を選別してくれる

注意点として、遺品整理をしてしまうと故人の遺産を相続したとみなされてしまう点があります。もしも故人に借金がある場合、知らぬうちに借金を返済する責任が生じてしまうこともあります。

遺品整理や家具の買い取りも行っている

遺品整理業者では遺品をの買い取り行ってくれる業者もあります。

買い取りのメリット

電化製品など処分しにくいものを買い取ってくれる。

買い取ってもらった金額を料金にあてられるので結果的に安くなる。

遺品の買取額は時期や状態によっても異なりますが、買い取り額の一例としては以下のような額になります。

貴金属
30,000円~200,000円
家具
5,000円~20,000円
家電
10,000~100,000円
趣向品
1,000円~10,000円
工具・農具
2,000円~10,000円

特に貴金属に関してはかなりの高値で売れる可能性が高いので取り扱いには注意したいところです。これがもし自分達で整理するとなると、忙しい中で高価なものかどうかもわからずに処分してしまう可能性も出てきます。しかし、業者に頼んでおけばその場で見積もりをしてくれるので、誤って処分してしまうなんてこともありません。

実家の片づけを業者に頼んだ場合の金額は?

実家の片付けを頼んだ場合の金額は家の大きさによっても異なりますが、100,000円以上はかかると思って良いでしょう。部屋の広さや部屋数にもよって異なりますが、特別部屋数が多かったり部屋が広い場合には500,000以上かかってしまうこともあります。

ただし実家と言っても最近では小さいアパートで暮らしている場合もあります。もしも部屋が1部屋~2部屋の場合であれば100,000円以下で抑えられることもあるでしょう。そこで貴金属など買取してもらえるものがあるならば、相殺することも可能です。

遺品整理業者の選び方

  • 価格が異常に安くない業者を選ぶ
  • 料金が明確に記載してある業者を選ぶ
  • 見積もり・キャンセルが無料の業者を選ぶ
  • 遺品整理士が在籍している
  • 買い取りも行っている業者を選ぶ
  • 買い取り価格が高い業者を選ぶ
  • 販売部門を同社で抱えている業者を選ぶ

遺品整理業者の選び方としては以上の点を踏まえて選ぶのが良いでしょう。価格が異常に安すぎたり、料金が明確に記載されていない業者の場合は通常遺品整理業者に依頼すれば含まれているであろうメニューをオプションとし、結果的に高額な料金を請求されてしまうことがあります。
また業者を決める際には相見積もりをして選ぶべきなので、見積もりの段階で料金がかかる業者、キャンセルで料金がかかる業者を選ばないにこしたことはありません。

買取に関しては出来るだけ高く買い取ってくれる業者が有難いので、買取価格などもしっかりと明記されている業者を選んでおくこと、更に販売部門を同社で抱えている場合は査定基準などもしっかりしているので、正当な価格で査定してくれるので、出来れば販売部門を同社で抱えている業者が良いでしょう。

そして重要なのが遺品整理士がいる業者です。この遺品整理士がいる業者はほぼ優良な業者と言えます。この遺品整理士とは遺品整理士認定協会が認定した資格を持ち、法規制に遵守した形で遺品整理を行ってくれるので、優良な業者である可能性が高いのです。
遺品整理士がいない業者の場合は、遺品整理という名だけで、やっていることは不用品整理と変わらないなんて業者もいます。

まとめ:実家の遺品整理をどこからやるべきか迷ったらプロに相談するのがベスト

  • 遺品整理を自分でやるとなると多くの時間がかかってしまう
  • 身内が亡くなった場合、葬儀~相続手続きまで遺品整理前にすることも多い
  • 自分達で遺品整理をする場合、処分に困る物がある
  • 遺品整理業者を依頼する際には買取を行っている業者を選ぶ
  • 遺品整理業者を依頼する際には優良な業者を選ぶ

遺品整理は身内が亡くなってからしなければいけないことの一つに過ぎません。葬儀などでバタバタしている最中にはその一つに労力や時間を割くのも難しいでしょう。
そんな時に便利なのが遺品整理業者です。自分達で遺品整理をするのももちろん良いですが、遺品整理業者に依頼することも検討してみてはいかがでしょうか。