ゴミ屋敷になりやすい人は、女性が多い傾向があるといわれています。『いつの間にかゴミ屋敷化してしまった』という悩みを抱えている場合は、早めに対処しないと近隣への苦情にもつながってしまいます。本記事では、片付けられない人の特徴や対処法などをご紹介します。

自宅がゴミ屋敷化する女性が増加中

ゴミ屋敷になる割合は、6:4の割合で女性が若干多いといわれています。女性は男性に比べてストレスを感じやすく、仕事の忙しさなどによって掃除する時間がとれないこともあります。

性格としては、依存心が強かったり、行動力に乏しかったりする人がゴミ屋敷になりやすいとされています。

ゴミ屋敷化しやすい人

ゴミ屋敷になってしまいやすい人には、以下のような特徴があります。

  • 物が捨てられない性分
  • ADHD(注意欠如多動性障害)である
  • 多忙すぎて片付ける時間が取れない人
  • カーテンを開けない人(天気がいい日でも、空気を入れ替えずに閉め切っている)
  • 日々のストレスの発散ができていない人
  • 買い物依存症である

性格的なものから、ADHDなどの症状からくるものまで様々です。ストレスを抱えやすい職業で、帰宅しても心のケアができないなどの人が多いようです。

また、日々のストレスを買い物で解消している人は要注意です。特に物が捨てられない性分の人はどんどん不用品が溜まっていき、片付けるのが億劫になりゴミ屋敷化していってしまいます。

通常の社会生活を送っている場合も多い

ゴミ屋敷に住んでいる人は、パッと見で判断することはできません。一見すると通常の社会生活を送っており、なんの問題も抱えていないように思える人でも、実はゴミ屋敷に住んでいる場合もあるのです。

また、これまで通常の生活を送っていたにもかかわらず、失恋やリストラなどをキッカケに精神が病んでしまい、急激にゴミ屋敷化するケースもよくあることです。

集合住宅は異変に気づかれにくい

都内でいえば、たとえば新宿から武蔵野にかけての中央線沿い、新宿や中野、杉並などのエリアがゴミ屋敷が発生しやすいといいます。

このエリアは大学があり、一人暮らしの学生が多いのが要因の1つだと考えられています。また、集合住宅の場合は外から見えないため、異変に気づかれにくいという特徴があります。部屋を綺麗に保っているのにゴキブリなどの害虫がたくさんである場合は、隣人の部屋がゴミ屋敷化している可能性があります。

逆に少ないのは、葛飾や荒川、台東などの東側のエリアです。人情に厚く、ゴミ屋敷化する前に近隣の住民が気づいて介入してくれるようです。誰かが気づいた段階で指摘しあえるような関係性が構築されていれば、ゴミ屋敷は発生しないのかもしれません。

ゴミ屋敷になりやすい女性の心理や特徴は?

ゴミ屋敷になりやすい女性には、そもそもどのような心理や特徴があるのでしょうか。傾向について考えてみます。

そもそも片付けが苦手

面倒臭がりで自己管理能力に欠けているタイプです。ゴミ出しの日にゴミを捨てるタイミングを逃しても、『また今度でいいか』と後回しにしてしまい、どんどんゴミが溜まってしまいます。

このタイプは、幼少期に親から片付けに関してきちんと躾を受けていなかったケースもあります。逆に、実家で口うるさく片付けについて注意された反動で、一人暮らしを始めてからゴミ屋敷になってしまうケースも考えられます。

また、散らかっている状況に慣れると感覚が麻痺してしまい、ゴミが溜まっていても『まだそんなに散らかっていない』と感じてしまうようになります。

買い物依存や溜め込み障害

『買い物依存症』は、すでに同じようなものを持っていたり、本来買う予定がなかったりするものでも、つい買ってしまう症状です。主にストレス発散のための行動だといわれており、『衝動買い』とは異なり自制がきかない『依存』なので厄介です。たとえ金銭的に困っていても、友人からお金を借りたり、消費者金融でローンを組んだりしてまで購買行動をしないと満足できません。

また、『ためこみ障害』を患っている場合もゴミ屋敷になりやすいでしょう。ためこみ障害は、アメリカ精神医学会で正式に認められている精神疾患です。捨てること自体に罪悪感を持ってしまい、不用品がどんどん溜まってしまいます。発症する原因としては、遺伝的な要素や精神的なものなど、様々あります。

どちらか片方でも発症すると厄介ですが、この2つを同時に発症すると一気にゴミ屋敷化してしまいます。

不規則な勤務やハードワークも原因

職業柄どうしても不規則な生活になりやすく、神経をすり減らすようなハードワークを毎日のようにこなしている人はゴミ屋敷になりやすいでしょう。

ただでさえ勤め先でストレスを抱えているので、貴重な休日や帰宅後の時間を掃除に割く精神的な余裕がないことが多いです。自分自身の心のケアができていない人も多く、精神的な落ち込みから買い物依存や溜め込み障害を発症してしまうこともあります。

ゴミ屋敷の片付けはプロに依頼しよう

ゴミ屋敷と呼ばれるレベルまで放置してしまうと、自力で片付けるのは困難です。そのため、一刻も早くなんとかしたい場合は、片付けのプロに依頼してみるのも効果的です。

力仕事を任せられる

通常の片付けとは違い、ゴミ屋敷は不要な家具を捨てたり大量のゴミを運び出したりと、たくさんの作業があります。個人でやるのが困難なこれらの力仕事を、基本的にすべて任せることができます。

依頼人は事前に確認をすれば、当日は実際に作業に参加しなくても、プロの手で見違えるように部屋が綺麗になります。

女性スタッフが対応する業者を選べる

依頼人が女性の場合は、業者とはいえ男性に衣類や生理用品などを片付けてもらうのは抵抗がある人もいるでしょう。

そのような場合は、女性スタッフが対応してくれる業者を選びましょう。業者には自宅のすべての物を見たり触られたりするので、気になる人は女性スタッフが対応してくれる業者を探すようにしましょう。

リバウンド防止が重要

せっかくゴミ屋敷を解決しても、これまでの習慣を正さなければすぐにゴミ屋敷に戻ってしまいます。そうならないように、以下のような手段でリバウンドを防止しましょう。

掃除前後の画像を見てやる気を維持する

業者に片付け作業をしてもらう前に、部屋の様子を撮影して残しておきましょう。そして、掃除してもらったあとの様子も撮影しておき、部屋が散らかりそうになったら掃除前の写真を見て『こうならないようにきちんと掃除しよう』と戒めるようにするのも効果的です。

また、掃除直後の写真を残しておけば、理想的な部屋の状況を把握できるので自力で片付けをする際にも役立ちます。

なぜ片付けられないか原因を見つけ解消

そもそも、なぜゴミ屋敷になるまで放置してしまったのでしょうか。その原因をはっきりさせなければ、簡単にリバウンドしてしまいます。

もしADHDなどの症状が原因かもしれないと考えるなら、早めに病院で診断してもらいましょう。自身の性格によるものや仕事の多忙さであれば、部屋の収納を簡単にする、掃除を短時間で済ますなど工夫して生活していくようにします。

原因を特定して、片付けを習慣にすることが綺麗な部屋を保つ秘訣です。

まとめ

ゴミ屋敷化している環境に嫌気がさしながらも、掃除に踏み切れない人も多いのではないでしょうか。そのような人は業者に依頼して、早めに対処しましょう。

ゴミ屋敷を放置すると、悪臭や火災などに発展してしまい、近隣住民にも多大な迷惑をかけてしまいます。

また、散らかった部屋を片付けると気分がスッキリします。精神的に常に落ち込みがちな人も、部屋を綺麗にするだけで前向きになるかもしれません。片付けられない原因を特定し、一刻も早くゴミ屋敷を脱出できるようにしましょう。