散らかった実家の片付けをどのように進めていけば良いのか、親と協力して部屋を片付ける方法をまとめました。原則は住んでいる親の意見を聞きながら、お互いが納得できる範囲で掃除を進めていくことが大切です。

実家の片付けは親の協力が不可欠

実家の片付けは、その家に住んでいる親の協力が欠かせません。毎日自分が家にいるなら手助けできますが、たまに実家へ帰る程度なら普段の生活のことは分かりません。

雑多に置いてある物も、親にしてみれば必要な可能性があります。自分だけで進めず、親の判断を聞いて、普段からの心がけを変えてもらうようにしましょう。

不要物は親に判断してもらう

物が不要なのか必要なのかは、使っている本人しか判断できません。自分が見て必要がないものでも、親は使っている可能性があります。

また、使う物でなくても、思い出の品や大切な物を勝手に捨てられてしまえば、余計に反発する気持ちが強くなってしまいます。勝手に判断せず、親に確認を取りながら掃除を進めましょう。

実家が散らかっているように見えても、親にとってみれば全て大切な物かもしれません。

また散らからないように意識を変えてもらう

片付けが終わった後は、また同じように散らかってしまわないように意識を変えてもらうことが大切です。親本人の意識が変わらなければ、何度も掃除を繰り返すことになります。

散らかった部屋は狭く感じたり、圧迫感やイライラが募ったりとデメリットが多いものです。きれいな部屋に住む素晴らしさを実感できれば、親の意識も変わるのではないでしょうか。

子どもが無理に片付けを強要するのではなく、本人が片付けたい気持ちになれば、実家の片付けの大半が成功します。

実家が散らかっているとこんな問題がある

部屋が散らかっていることは、実家に住む親にとって問題があります。物が置いてあるだけでなく汚い場合は、不衛生な環境で体調を崩すことも考えられるでしょう。

また、あちこちに物が散らかっていることで、怪我のリスクも増加します。トラブルになる前に、親と自分が納得の行く範囲で片付けをしておくと安心です。

不衛生な状況で健康を害する

物が多いだけで、通常の清掃は行っているなら大きな問題はありませんが、実家がゴミ屋敷のようになってしまっているなら注意が必要です。生ゴミやホコリなどは、虫が湧く原因にもなります。

ホコリ、カビ、虫などの影響で、体に害があると問題です。ゴミ出しや洗い物、ホコリの除去などもできていないようなら、衛生的にも問題が出てきます。なるべく早めに親と相談し、速やかに対策を練りましょう。

物が多いと家庭内での怪我のリスクがある

若い頃は特に問題がなかったとしても、親が高齢になると怪我のリスクは増大します。ちょっとした段差や階段でも気をつける必要がありますが、部屋に物が多ければ余計に怪我をする可能性が高くなるでしょう。

物につまずいて転倒したり、当たって怪我をする原因になるため、散らかっている物は片付けておく必要があります。何もかも捨てる必要はありませんが、危ない場所に置かれている物は移動させるか、捨てるなど方法を考えましょう。

片付けを始める前にやること

実家の片付けは、自分だけがやろうと思ってできるわけではありません。先に親と話し合いを行い、何のために片付けをするのか納得してもらうことが大切です。どこまで片付ければ終わりとするのか、ある程度相談しておくようにしましょう。

将来実家を整理するのは子供かもしれませんが、現時点で実家に住んでいるのはあくまでも親です。お互いに納得できる目標を立てましょう。

片付けの目的を共有し納得してもらう

たとえば、親が安全に暮らせるよう危険な物を片付けるなど、目的を共有して納得を得られるようにしましょう。子どもだけの都合で、実家を片付けるのが大変だから処理してしまいたいと押し付けてはいけません。

物が多く散らかっていても、親は特に不便を感じていない可能性があります。子どもが口うるさく言ってくるとしか思わないのでは、片付けも進みません。体が心配だからゴミを捨てるなど、なぜ片付けをしなければならないのか、きちんと話し合いをしましょう。

片付けのゴールを設定する

具体的にどこまで片付ければゴールとするのか、あらかじめはっきり定めておきましょう。あいまいに決めてしまうと、それぞれ目指しているものが違っていて、トラブルの元にもなりかねません。

『安全に暮らせる家』を目指すとしても、庭や玄関、廊下には何も物を置かないなど、考えをしっかり伝えておきましょう。どちらかが納得できないようなら話し合いを重ねて、関わっている全員が同じゴールに向かうよう計画の修正を行います。

見切り発車してしまうと、途中でもめる可能性があるので注意しましょう。

片付けの手順

片付けはまず、不要な物を処分することから始まります。壊れた物や使えない物、大型の家具などを捨てる段取りを組みましょう。原則、親の意見を尊重し、勝手に進めないことが大切です。

親が納得しないまますべてを処分しても、また同じことが起こります。それだけでなく、片付けが原因で不仲になってしまうことも考えられるため、慎重に進めましょう。

不要物の処分

不要物の処分は、地域のゴミ処理方法に合わせて行うか、物が多すぎる場合や持ち運べない粗大ゴミが含まれる場合は、業者に依頼します。

細かい物は分別し、ゴミ袋に入れて捨てるだけです。必要な物だけを取り出して、他は全部処分してしまいたいなど、大がかりな作業になるときはプロの力を借りましょう。

いくらやっても片付けが進まないほど物があふれている場合は、ハウスクリーニングや部屋の片付けを手伝ってくれる業者のサービスも役立ちます。

親の意見を尊重することが大切

親の意見を聞かず、自分が必要ないと考えるものを処分してしまうと、関係の悪化につながります。業者を呼んだとしても、実家に住んでいる親に断られてしまうと手が出せません。

さらに片付けが進まない原因となるため、処分を決める前に話し合いが必要です。どうしても捨てるのが嫌だと言われた場合は、無理に進めず話し合いを続けます。

価値観は人それぞれ違うため、必ずしも自分が考えていることが正解ではありません。何が必要で何が不要なのかは、できるだけ本人の意見を尊重しましょう。

必要な物を整理整頓する

不要品の処分が終わった後は、必要な物を整理していきます。古く汚れている収納なども処分した場合は、新たに必要な収納用品を購入しましょう。

残った物をうまく整理するには、使いやすさや片付けやすさを意識します。せっかく整理してもすぐに散らかってしまわないように、親が使いやすいよう片付ける場所を決めましょう。

片付けが面倒になってしまうタイプの親なら、入れるだけでいい収納など、簡易な物を使うなど工夫が大切です。動線や実際に使うときの使い勝手は、本人にしか分かりません。使用する本人が使いやすいように整理整頓を進めましょう。

散らかりにくい部屋を心がける

一度片付けても、結局同じように散らかってしまっては意味がありません。今後散らかりにくくなるよう、親の心がけが大切です。

定期的に片付けをする意識を持つなど、変化が必要になるでしょう。一方的に押し付けるのではなく、きれいな部屋に住むメリットを実感してもらうことがポイントです。

また、自分も定期的に実家へ訪れて片付けの手伝いをするなど、親が自発的に掃除ができるよう協力していきましょう。

まとめ

実家の片付けは子どもだけで進められるものではなく、実際に住んでいる親との話し合いが重要です。無理やり片付けさせようとしても解決しないため、片付けを開始する前に目的とゴールを設定するなど、準備をしましょう。

物が多い場合や動かせない粗大ゴミなどは、業者に依頼して処分できます。一度片付けた後は、きれいな状態をキープできるようできるだけ実家を訪れ、親と相談しましょう。