必要のなくなった物置の処分方法は、いくつかの選択肢があります。自力で解体可能か、請負業者に依頼するかなど、迷う事もあるでしょう。物置の材質や劣化状態なども考慮に入れながら参考にしてください。また、物置を買う場合のお買い得情報も紹介します。

まず物置の状態を確認

物置は『スチール』などの金属製の物置と、職人が建てる『木造』タイプや『プレハブ』製などがあります。スチール製ですと少しずつ分解していけるので『比較的スムーズ』にできますが。木造やプレハブの物置は、規模を小さくした一戸建ての解体方法になり、素人では扱いが難しくなります。

気をつけたい点として、家屋の一部と見なして不動産登記簿に載せている場合は、解体する際には滅失登記の必要になる物もあります。本格的な家屋のような造りの物置の場合には確認しましょう。

まず最初に『構造や劣化』の程度を把握する事がポイントです。自分で解体して費用を安くあげたいのか、金額に関係なく早急に処分したいかなど、優先したい順位で考える事もできます。

買い取りや無料回収が可能なことも

『リサイクル回収業者』に依頼して、買い取りや無料回収を頼むと『出費』を抑える事ができます。買い取りしてもらえれば、逆にプラスになります。

どこのリサイクル業者も引き取りや買い取りができる『基準』が設けられています。劣化がひどい物、再使用できない状態、木造やプレハブ製は買い取りや回収ができない場合が多いようです。また、イナバなどの『物置専門メーカー』製だけを対象にしている業者もかなりあります。

『専門メーカー製で小・中型でスチール製』、保存状態が『良好』であれば、まずはリサイクル業者をあたってみましょう。回収は無料でも運搬費が発生する事もありますので何が無料なのか確認しておく事も重要です。

自分で解体できるサイズ・構造か

自分で解体する方法が最も経済的に『安く』あがります。

一般的なスチール製・小型でシンプルな構造の場合は自分で解体する事も可能です。DIYなどに慣れていたり、器用な人はさほど問題なく解体できます。解体した後の廃材を処分する事も忘れないでください。無理をして怪我などのないよう、注意しながら行います。

心配なら解体・回収業者に処分依頼を

時にはお金を支払って解体・回収をしてもらうのが、結果的には時間も節約できて楽な事もあります。

特にメーカーのスチール製でない物置、木造やプレハブ製、アスベスト使用の物、金属部分がさび付いて簡単に自分では解体できそうにない物などは『専門の解体業者』に頼むのも一理あります。

時間や処分の方法を『考慮しなくてもいい』ので、多忙なのでお金で解決できるならその方がいいという方には一番効率的です。

家庭で物置を処分する場合の手順

物置専門メーカーのスチール製の解体処分の順序を説明します。

解体は上から下へ順番に

  1. 天井部分
  2. 側面
  3. 床と基礎部分

の順番で行います。物置メーカー製は大抵の場合、ボルト&ナットや、はめ込み式でパーツが固定されていますので『家庭用の工具』で解体が可能です。

必要のない方向に力が加わると、パーツや面材がよじれて変形する恐れがあるので、『上から下に向かって』解体していきます。側面の壁が勢い良く倒れたりしないように、支える人などがいると良いでしょう。

最後は床・基礎部分です。土台部分は『コンクリートブロック』が基礎になっている事が多く、これらを取り除きます。大型では『地中』に基礎を打っている場合があり、取り出すのは簡単ではありません。基礎部分の構造により、自分でするか外注するかを考えるのもひとつです。

廃材の処分方法

スチール部分は『粗大ゴミ』として出すか、『金属買取り業者』に買いあげてもらう方法があります。自分で持ち込む他に引き取りに来てくれる業者もあります。

コンクリートブロックは、粗大ゴミで出せる地域もあります。『扱えない』自治体もありますので、まずは役所のゴミ収集課などに『確認』しましょう。コンクリートブロックは『産業廃棄物扱い』になる事があり、粗大ゴミとして自治体では処理ができない場合があります。

その場合、地元の『産業廃棄物業者』に依頼できます。持ち込みですと1つ百円台~数百円で買い取りをしてくれる事もあるようです。回収に来てもらうには出張費がかかるかもしれません。

業者に物置の処分依頼する場合の費用目安

リサイクル業者が使えないような種類の物置や劣化状態がひどい場合、自力でも解体処分が無理な場合はお金を支払って『専門解体業者』に処理してもらうようになります。なるべく安価に抑える方法や業者の選び方などを紹介します。

スチール製物置での費用相場は以下の通りです。

物置の大きさと3辺の合計 相場費用
S ~400cm 15000円
M 400~500cm 18000円~20000円
L 500~700cm 20000~30000円

上記の金額は解体工事と処分にかかる『基本的な費用』です。物置の材質や基礎土台、劣化具合により『金額が変わります。

なるべく処分費用を抑えるには

出費を抑える為の2つのポイントがあります。

1つめは物置の中に置いている『荷物』をあらかじめ移動させるか、処分する事です。荷物の廃棄依頼もすると追加料金が発生します。家の中の遺品整理をする場合などには、物置の中も一緒にやってしまいましょう。

もう1つは、地域によっては、物置解体費用に対して自治体が『助成金』を出してくれる場合です。

空家の戸建て住宅についての助成金制度なのですが、物置や倉庫なども『対象になっている事が多くあります。市町村税を『滞納していない』・労朽化が進み倒壊などの『危険がある』などの条件があります。思い当たる方は市役所で助成金制度について聞いてみるといいでしょう。

複数の業者で相見積もりを

上記に案内している解体相場金額は基本的なものです。さまざまな条件により金額が変動しますので、1社だけの見積もりではなく、『複数』の業者で見積もりをとって比較しましょう。おおよそ、以下の情報を聞かれます。『写真画像が必要』になる事もあります。

  • 製造メーカー名
  • 物置の材質
  • 物置サイズ(間口・高さ・幅・奥行)
  • 使用年数
  • モデル名や型番
  • 劣化状態(キズ、錆び、汚れ、塗装状態)
  • 取扱説明書や鍵などの付属品

画像が必要なく、直接事前に見積もりに来る業者もありますが、画像が必要な場合は、内側外観・基礎工事部分(物置と地面をどうつないでいるか)・劣化部分などを写真撮影します。

業者選びの注意点

業者を選ぶ際に忘れてはいけない注意点があります。一般戸建ての物置資材の処分は『一般廃棄物収集運搬許可』を持つ業者に頼む必要があります。家庭から出る不用品などのゴミは『産業廃棄物』ではありません。『産業廃棄物収集運搬許可』の業者に頼むのは違法になります。

法的にきちんと対応した業者を選ばないとリサイクルシステムが正常に回らなくなくなったり、不法投棄などの問題もないとは言えません。環境省で注意喚起をしていますので忘れないでください。

物置の買い替えを考えているなら

物置を購入する際はホームセンターや大型家具店に行くことが多いでしょうか。最近はネット通販で購入する事も可能です。劣化したので買い替えたいという場合にお得な購入方法を紹介します。

在庫処分セールがお買い得

ホームセンターや大型家具店などで、廃版やモデルチェンジの為の在庫処分や、展示品を安く販売している場合があり、定価の『3~4割引き』から時には『半額』で買うことも可能です。インターネット通販であっても時期的な事でモデルチェンジがあります。

直接店舗に出向く場合は、実物を細部まで確認でき、大きさの感覚も実感でき、ネット通販の場合は多くの商品を一目で比較可能で、複数店舗の商品も簡単に比較ができます。

どちらも長所短所がありますので一概にどちらがいいかとは言えません。

覚えておきたいのは販売価格だけでなく、『設置費用』や転倒防止のための『工事費用』も含めて考える事、保証期間などもチェックしたいものです。

中古品販売や譲り合いサービスも

また、インターネット上で『売ります・買います』のように売りたい人が情報を載せて、価格や状態に納得した人が購入できる『システム』があります。

地元や気軽に行ける範囲で、欲しい物が見つかったらラッキーです。基本的には中古品ですので、値段も安くなります。中には無料の場合もあります。素人どおしの売買ですので、きちんと『マナー』を守りながら利用しましょう。

まとめ

物置を解体処分をする場合には、まずは『状態』のチェックが必要になります。そして安く済ませるためには『リサイクル業者』を探す、NGであれば『自分』で解体できるか考慮する、それも難しいようなら『解体業者』に依頼するというステップをおすすめします。

時間がない方は買取や無料回収も『可能な解体業者』を探して、無料がむずかしい状態でしたら有料にしてもらうなどの方法があります。

自分で行う場合はくれぐれも怪我などに注意し、周囲の安全にも気を配って行いましょう。