布団を捨てたいと思っても、捨て方がわからないという人は多いものです。自分でごみとして捨てたり、業者に依頼して処分してもらったり、リサイクルするという方法もあります。そんな布団の処分方法をわかりやすく解説します。

布団の処分のポイント

布団を捨てるのに思わず躊躇してしまう人が多いのには、その大きさや重さが影響しています。布団を捨てることを決めたら、基本的にはごみとしての扱いになります。

きちんとした処分の仕方を知っておきましょう。

家庭ごみか粗大ごみかの区分

布団はごみ袋などに入れて捨てれば、『家庭ごみ』、大きな状態で捨てるなら『粗大ごみ』の扱いになります。

しかし、家庭ごみとは認められず、粗大ごみとして捨てる決まりになっている地域も多くあります。東京23区内を始め、多くの自治体で布団は『粗大ごみ扱い』となりますので注意が必要です。

粗大ごみを捨てるときは、各自治体に処分を依頼する必要があり、手数料として布団1~3枚につき400円前後の手数料を支払うことになります。

また、回収日が決められており多くの場合、1週間~10日程度の待ち時間を要します。

家庭ごみの場合は袋に収めること

布団が家庭ごみとして認められている地域では、指定ごみ袋に詰めて捨てることができます。その場合、各自治体の指定ごみ袋にきちんと収めることが条件になります。

ゴミ袋からはみ出したり、破裂したりすることのない状態で収めなければならないため、布団を小さく裁断しなければなりません。自治体にもよりますが、家庭ごみとしての規定サイズは30cmから50cm以下です。

そのうえで『可燃ごみ』としてゴミ集積場に出します。しかし、厚手の布団の場合簡単には解体できません。普通のハサミを使ってカットすることはかなり難しいので、専用のカッターなどで裁断しましょう。

自治体の粗大ごみ回収を利用する場合

布団は粗大ごみに出すという人が多いと言われています。粗大ごみの出し方を知っておきましょう。

手続きと回収の流れ

布団を粗大ごみとして出すまでの流れは、次のようになります。まず粗大ごみの指定日を確認し、自治体の粗大ごみ予約に予約をしましょう。

  1. 地域の事業所や商店・コンビニなどで販売している『ごみ処分シール』を購入する。
  2. 持ちやすい程度に畳んで、ビニール袋やヒモでまとめる
  3. 『ごみ処分シール』を貼り、自宅や集合住宅の敷地に置いておく
  4. 指定日に回収される

ごみ処分シールの代金は、粗大ごみの処理に関わる手数料ということになります。剥がれてしまうと回収してもらえなくなりますので、剥がれないようにきちんと貼り付けることが大切です。

費用は自治体ごとに定められている

粗大ごみを出す時には、その手数料を前払いするという意味でシールを購入します。東京23区内であれば、有料粗大ごみ処理券(A券:200円/B券:300円)を購入し、組み合わせて料金分を使用します。

粗大ごみとして捨てる際には、既定のサイズ内に収めることも大切で、物によっては切断の必要があるものもあります。サイズや梱包が間違っていると引き取ってもらえないので気を付けましょう。

粗大ごみのアイテム別の料金も自治体ごとに定められていますので、自分の住んでいる地域の自治体のホームページや、市役所などに確認しておきましょう。

回収日や出し方を間違えないように

粗大ごみの予約ができて回収日がわかったら、回収日当日の朝に集積場に持っていきましょう。数日前などに粗大ごみを出しておくと、『不法投棄とみなされる場合がある』ほか、粗大ごみを持ち去られてしまうケースもあります。

また、きちんと梱包して担当者が持っていきやすいようにしておくことや、粗大ごみシールをわかりやすい場所に、剥がれないように貼り付けておくことも大切です。

粗大ごみシールの料金不足や、重ねて貼られていて料金が明確にわからないものは、回収してもらえません。

処分場などに持ち込みする場合

粗大ごみとしてごみ集積場に出すほかに、粗大ごみの処分場に自分で布団を持ち込んで処分することもできます。

持ち込みも費用は自治体ごとの定め

粗大ごみ回収を依頼する場合と同じで、クリーンセンターなどと呼ばれる『処分場』に直接持ち込む場合にも、その費用は自治体ごとに定められています。

重さによって変動するところや、捨てるアイテムによって費用の変わるもの、無料で引き受けてくれる自治体もあります。東京の杉並区を例にすると、一律400円で1回につき5点までとなっています。

持ち込むからといって何時でもよいわけではなく、5日以上前に予約の必要がある、または事前連絡が必要な自治体が多いです。

予約の必要のない場合でも、指定日の時間内に持ち込むのですが、曜日も時間も自治体によって違います。

チケット購入もしくは現地払い

粗大ごみを処分場に持ち込んだ場合に費用を支払いう方法も、自治体によって異なります。『特定廃棄物処理券』などと呼ばれる、チケットを購入するところや、受付窓口で直接手数料を支払うなどの方法になります。

処分場に持ち込む場合でも券を前もって購入し、目立つところに貼り付ける必要があるという自治体も多いので、忘れないようにしましょう。

不用品回収業者に依頼する場合

自治体の家庭ごみや粗大ごみ以外の選択肢として『不用品回収業者』を選ぶ人もいます。回収のプロが行うためメリットもありますが、注意するべき点も併せて紹介します。

日時が希望できる点が便利

自治体のごみ回収や粗大ごみとして処分する方法との大きな違いは、日時が希望できるという点です。自治体の粗大ごみの場合『指定日』と呼ばれる回収日がいつなのかを、依頼者側が合わせなければなりません。

しかし、不用品回収業者の場合は、商売としておこなっているため、こちらの都合に合わせてもらえます。忙しい人にとってはかなり嬉しいポイントでしょう。

また、集積所まで運ぶ手間もいらないので、重たい布団を持って移動するのが難しい人にとっても便利です。

費用の目安

不用品回収業者を使っての布団の処分費用は、その業者ごとに定められている料金は異なります。アイテム別として布団の処分料金のみの一例としては、5000円から1万円が一般的です。

その内容は回収料金と、直接取りに来てくれる時の出張費が含まれていますが、トラック代や人件費等は別料金になるので、さらに加算されると考えておくようにしましょう。

無料回収を謳っていても注意しよう

ビジネスとして業務を行っているはずの、不用品回収業者ですが、なぜか『無料で回収します』と書かれている場合があります。

その場合には注意が必要です。無料と書いておりながら、

  • オプションとしてかかったと後日請求される金額が大きい
  • 安い見積もりを出してきたのに実際には高額請求された
  • 不用品を不法投棄して業務をまっとうできていない

という被害報告が、消費者生活センターなどに多く寄せられているからです。

あらかじめ見積もりをしてもらうことはもちろん、業者の対応をみるためにも直接電話で問い合わせてみることも大切です。

主な業者不用品回収業者

不用品回収業者の中でも安心しておすすめできる、家庭ごみを回収する場合に必要な『一般廃棄物収集業運搬許可』を得ている業者を地域別に紹介します。

横浜ならエコクル

横浜で35年の歴史を持つエコクルは、粗大ごみや不用品の回収だけでなく、使えるものは買い取ってくれる『リユースサービス』を行っています。

詰め放題のエコクルBOXは、難しい分別も気にせず詰められるだけ詰めて出せるシンプルさで好評です。

大きなものを捨てるのにとても便利なエコクルカーゴなら、大物厚手の布団を複数枚でも楽々です。

横浜市の粗大ごみ・不用品回収はお片付けのプロ エコクルへ

名古屋はじめ東海3県は不用品回収エコーズ

名古屋をはじめ、愛知県・岐阜県・三重県の東海3県で年間1万件の不用品回収実績を誇るエコーズは、出し方のわからない粗大ごみに応じています。ネット見積もりやLINE無料見積もりで、まずは気軽に相談してみましょう。

個人法人を問わずに幅広く信頼されている不用品回収会社です。

名古屋を中心とした不用品回収なら【ecoos(エコーズ)】

大阪なら未来環境グループ

粗大ごみ1つから、家や店舗1件まるごとの不用品回収からリサイクルまで行います。

環境問題に真剣に取り組みながら、地域と社会のことも考えて事業活動をしています。大阪24区の不用品回収なら未来環境グループに任せておけば安心です。

大阪の不要品、粗大ゴミの処分は、未来環境グループ

岡山や広島、兵庫ならファーストリサイクル

ファーストリサイクルは、リサイクル・ハウスクリーニング・古物買取・リユースなど不用品回収に関連する事業を幅広く展開しています。布団の回収だけでなく、冷蔵庫・テレビ・洗濯機などの大型家電の買取も得意とする会社です。

電話・メール・LINEで簡単に見積もりができるうえ、不用品回収や買取についての相談や問い合わせを、手軽に行えます。

家電買取・不要品買取ならファーストリサイクル

ついでに処分してもらう方法

布団の処分は自治体の粗大ごみ、不用品回収業者だけではなく、新しい布団を購入した時や引っ越しを行った時などの『ついで』に処分する方法もあります。

購入時に古い布団を引き取り

古い布団を捨てて、新しい布団を買うという人の場合、布団販売店がその処分を引き受けてくれる場合があります。布団購入の際は、引き取りをやっているかどうかを確認し、購入の判断材料にするのもよいでしょう。

寝具メーカーとして有名な『昭和西川のオンラインショップ』では新しい布団5万円以上(税抜き)の購入をした人に、古い布団の引き取りサービスを無料で行っています。

購入の申し込みの際、支払い方法選択の通信欄に『不要布団引き取り希望』と記入して申し込みましょう。布団袋と紐2枚、テープ1本がセットで届きますので梱包をし、着払いで佐川急便の集荷に出せば完了です。

全品送料無料の寝具・布団通販 | 西川ストアONLINE【昭和西川公式】

引越し時に業者に引き取り

引っ越しを機に布団を処分するという考え方もあります。引っ越し業者では、引っ越しを行う人の不用品の処分までを考えたプランが増えており、布団も引っ越し業者による引き取りは多く行われています。

ただし、料金は引っ越しの費用の中には含まれていません。別で支払う必要があるので、予算に見合うかどうかの確認が必要です。

全国直営の『ハート引っ越しセンター』では、不用品買取や処分も行っています。

家電や家具などは無料引き取りの対象になるものもありますが、布団類は有料での処分になりますので、値段などを確認しましょう。

引越し料金見積もり・単身引越しは引越し業者に相談【ハート引越センター】

リサイクルという方法も

布団は使用済みのものを捨てることが多く、リサイクルは不可能というイメージを持つ人も多いようです。しかし、羽根布団は外側の生地が劣化していても、中身の羽毛は再利用できます。

横浜市や名古屋市などでは羽毛布団を資源化

羽毛は非常に耐久性に優れた素材です。そのため、横浜市・名古屋市などでは『羽毛布団50%以上』のものであれば、廃棄処分ではなく『資源化』することが可能になりました。

横浜市では平成28年2月、名古屋では平成30年6月より、ごみの減量化のために羽毛布団のリサイクルを行っています。

リサイクルステーションなどに、粗大ごみとして集められた羽毛布団をストックしていき、選別したのち羽毛のごみを取り除きます。

洗浄し、乾燥させた羽毛は羽毛メーカーなどに資源として売却します。そして再び、布団やクッションとして世に出ることが可能となりました。

ベビー布団は日本でも中古需要がある

『ベビー用の布団』というのは中古でも需要がある商品の一つです。赤ちゃんから幼児という時期はとても短く、あっという間に身長が伸びてしまいます。

また、思ったようにベビー布団で寝てくれなくて、抱っこ紐の中で眠る子もおり、ベビー布団を買ったは良いけれどほとんど使わないうちにサイズアウトというのはよくあることです。つまり、比較的使用回数の少ない状態でリサイクルされているものが多いのがべビー布団です。

汚してしまうことも多いため、洗い替えとしてリサイクルのベビー布団は、メルカリやジモティーなどのフリマサイトでも大人気です。

新品でも中古でも、ベビー布団で状態のよいものを必要としている人は意外といるものです。粗大ごみとして処分するのではなく、欲しい人に提供して有効に活用してもらいましょう。

世田谷区などではリサイクルショップを活用

東京都内の中でも世田谷区は特に『リユース』に力を入れており、東京都内のみならず、関東地域のリユースショップの情報を掲載したリーフレットを作成しています。

リユースとは、ごみになるものを減らす『リデュース』の次の段階にあたり、不用品であってもまだ使えると判断されたものを販売する『リユースショップ』が買取&販売をしています。

エコプラザ用賀やリサイクル千歳台には、不用品情報ボードでリユース品の情報が得られます。リユースができないと判断されて初めて、粗大ごみとして扱われるのです。

まずはリサイクルショップに問い合わせてみるのもおすすめです。

ワールドギフトへの寄付

『ワールドギフト』とは、国際社会支援推進会のことです。

回収する品目の中に、はっきりと布団や毛布が記載されているので、布団の処分に困ったら思い切ってワールドギフトに寄付してみるのがおすすめです。

破れがなく、汚れが少ない布団や毛布であれば、発展途上国では再利用品として、販売されたり寄付されたりします。海外輸出品を入れるコンテナ内の緩衝材としても欠かせません。古い布団でもとても重宝されます。

布団や毛布に限らず、使わなくなったクッションや座布団でもOKです。また、日本国内での動物保護団体では、冬場の犬猫舎の保温にも毛布が必要です。社会支援や海外支援に、いらない布団を役立ててみませんか?

布団や毛布の寄付を募集、海外支援に役立てます。布団類(毛布・掛布団・敷布団など)の寄付リサイクル回収

まとめ

捨てる場所や捨て方に困ることも多い布団ですが、『粗大ごみ・家庭ごみ・リユース・リサイクル』という様々な選択肢があります。

粗大ごみとして捨てる場合には、必ず住んでいる自治体のきまりに沿って捨てるようにしましょう。有料粗大ごみ処理券や、処分の予約など『やるまでが大変』という人は多いものの、ポイントをしっかり押さえれば一度にすっきりします。

そして、押し入れに押し込んである要らない布団が、海外で大いに役立つこともあるのです。喜んでもらえて、部屋のスペースも拡張される、一石二鳥な方法も検討してみましょう。