「中古のマンションを買ったけど、気になる部分があるからリフォームしてから入居しよう。」
「家を買って10年…キッチンが汚くなったからリフォームして前よりも使い勝手を良くしたいな…」
新築でも中古でも、自分で家を購入して住み続ける場合は、耐久性の問題から必ずリフォームをする必要があります。
家のリフォーム費用は、その家の広さや状態、建設された土地の状況によって変わってきます。
リフォームは高額なお金がかかるので、相場よりも高いお金で依頼してしまうのは絶対に避けたいところです。
この記事では
- リフォームの費用相場
- 安くリフォームを行うコツ
について詳しく解説していきます。
リフォームをお考えの方は、ぜひ参考にしてください。
部位別リフォームの費用相場
リフォームは家全体だけではありません。
キッチンやトイレなど、家の気になる場所だけのリフォームもすることが可能です。
この項目では、それぞれの部位の費用相場をご説明します。
キッチンリフォームの費用相場
キッチンリフォームの費用相場は60万円~150万円です。
キッチンリフォームの費用は、元のキッチンがI型かL型かによっても費用は変わります。
L型のほうが面積は広くなるので、I型よりもL型のほうが費用がかかります。
また、キッチンには様々な商品があり、
- 食器洗い洗浄機が搭載されているタイプ
- 引き出しがスライドタイプ
- 蛇口が浄水器内蔵
- 調理台が大理石
などを選択すると高額になります。
そういったこだわりが無くI型キッチンの場合は、60万円より安くキッチンリフォームできることもあります。
トイレの費用相場
トイレのリフォーム費用相場は、10万円~40万円です。
トイレのリフォームは、どの商品を選択するのかによって費用は大きく変わります。
貯水するタンクが無く、見た目がかなりスッキリするタンクレスタイプのトイレはタンクがあるものよりも高価です。
また、トイレには
- 暖房便座
- ウォシュレット
- 自動で蓋が開閉する
- 自動洗浄
などの機能があります。
これらの機能がたくさんあればあるほど高額になります。
安くトイレをリフォームするためには、機能の少ないタイプのものを選択しましょう。
お風呂の費用相場
お風呂のリフォーム費用の相場は80万円~150万円です。
一番多いのはユニットバスから新しいユニットバスへのリフォームで、高級な商品を選択しなければ100万円以内で済むでしょう。
在来工法のお風呂からユニットバスへリフォームする場合は、解体費用も必要となるので、100万円を超えてしまうことが多いです。
お風呂も、どの商品を選ぶかによってお金は大きく変わります。
アパートなどの賃貸に多いタイプのユニットバスでしたら、工事費込みで30万円~40万円でリフォームすることも可能です。
洗面台の費用相場
洗面台リフォームの費用相場は10万円~40万円です。
洗面台をどのようなものにするかによって費用は変わりますが、一般的な洗面ボウルが1つのタイプのものなら50万円あればリフォームできます。
収納部分が1つであったり、洗面用具の置き場が無いタイプのものを選べば、10万円以内でリフォームすることも可能です。
床暖房の費用相場
床暖房には電熱式と温水式があります。
さらに、従来の床の上に電熱式床暖房を乗せるように設置し、その上に新しく床材を敷く分離型と、床材を剥がしてから電熱式床暖房を敷きつめまた床材を敷くタイプの一体型があります。
床暖房の費用相場は(15畳の部屋の場合)は以下の表のようになっています。
電熱式分離型 | 80万円~110万円 |
電熱式一体型 | 90万円~120万円 |
温水式分離型 | 100万円~120万円 |
温水式一体型 | 120万円~150万円 |
分離型は床材をはがす手間が無いので一体型よりも安い傾向にあります。
しかし、分離式は従来の床の上にそのまま設置するので、床が最大15cmも上がってしまいます。
バリアフリーの家の場合、せっかくのバリアフリーなのに床に段差ができてしまいます。
また、電熱式は床暖房を敷くだけでいいのですが、温水式は水を流すパイプをつなぎ、給湯器も設置しなければならないので、電熱式よりも温水式のほうがリフォーム費用がかかります。
リフォーム費用は温水式のほうが高いのですが、ランニングコストは電熱式のほうがかかります。
月にかかる費用は電熱式のほうが2、3000円ほど高くなってしまいます。
窓の費用相場
窓やサッシの交換は1枚につき10~20万円が相場です。
窓の交換は窓枠から行うことが一般的でこれくらいの値段になります。
窓を二重窓や断熱効果のあるものに交換すると費用は掛かりますが、冷暖房が良く効くようになるので、光熱費の削減になります。
窓の多い一戸建ての場合、家のすべての窓を交換すると100万円~150万円くらいかかります。
クロス(壁紙張替え)の費用相場
6畳の部屋のクロスを張り替えるのにかかる費用相場は5万円~10万円です。
壁紙は1㎡あたり1000円~3000円と様々な価格のものがあり、どれを選ぶかによってリフォーム費用は大きく変わってきます。
和室から洋室へする場合の費用相場
6畳分の畳をフローリングに変えるのにかかる費用の相場は10万円~20万円です。
押し入れをクローゼットに変更する場合の費用相場は20万円~25万円です。
床部分だけではなく、壁や天井、ドア、収納まですべて洋室に変える場合は、70万円~100万円ほどかかります。
全て一気に洋室にするとお金がかかります。
まずは床やクロス、余裕ができてきたら押し入れやふすまをドアに変えたりと徐々に洋室化してもよいでしょう。
断熱リフォームの費用相場
70㎡の家の場合の断熱リフォームの費用相場をご紹介します。
床の断熱は、床下断熱のみで25万円~35万円、さらに床材の交換も行うと75万円~130万円です。
天井の断熱は、天井裏から断熱材を入れる工法で20万円~50万円、天井を剥がしてから断熱材を入れる工法では50万円~90万円です。
壁の断熱は150万円~300万円です。
ですので、床・天井・壁すべてを行うと200万円~500万円ほどかかってしまいます。
しかし、しっかり断熱工事をしている家とそうでない家では6度以上も室温が変わることもあるので費用対効果を十分に感じることができます。
まるごとフルにリフォーム(スケルトンリフォーム)するときの費用相場
家の基礎と骨格のみを残して、壁から床・天井まですべてをリフォームすることをスケルトンリフォームといいます。
スケルトンリフォームを行なえば、古い家もまるで建て替えしたような新しい家になります。
このスケルトンリフォームの費用相場をご紹介します。
マンションの場合
築30年
築30年のマンションをスケルトンリフォームするときの費用相場は600万円~1000万円です。
マンションの場合、手を加える箇所が少ないのでスケルトンリフォームの価格は戸建てよりも安めで行うことができます。
築30年のマンションであれば手ごろな価格で手に入れるこのが可能です。
安く買って自分好みに改造する魅力があります。
築40年
築40年のマンションをスケルトンリフォームする費用相場は700万円~1000万円です。
築40年となると、マンションでも耐用年数ギリギリとなってきて配管などの交換も必要となってきます。
キッチンも今主流のタイプとは違うものが多く、キッチンの位置を変更するとなると水道管やガス管に位置を変更したりと、大掛かりな工事になりがちです。
築50年
築50年のマンションをスケルトンリフォームする費用相場は800万円~1000万円です。
築50年ともなると、変えられると事は全て変えることが多いです。
上手にリフォームすると、レトロでおしゃれな部屋になります。
戸建ての場合
戸建ての場合は、外壁や屋根などの工事もありますので、マンションよりも費用相場は上がります。
築30年
築30年の戸建てをスケルトンリフォームすると、1000万円~2000万円ほどかかります。
なかなか高額ですが、築30年ともなると断熱材も劣化してくるので、スケルトンリフォームをすることにより省エネな家になります。
建て替えや新築するよりはいくらか安くできるくらいの値段です。
築40年
築40年の戸建てをスケルトンリフォームする費用相場は、1500万円~2000万円です。
木造住宅の場合、築40年ともなると基礎も大分劣化している恐れがあります。
そうしますと、スケルトンリフォームよりも建て替えしたほうが安くなる可能性もあります。
築50年
築50年の戸建てをスケルトンリフォームする費用相場は2000万円~2500万円です。
築50年の戸建てをスケルトンリフォームすると、基礎や骨組みに補強が必要となりますし、間取りも現代のものと全く違うので、変更する箇所が増えてしまいます。
そのため、築浅のものよりも費用はかかってしまいます。
古民家らしい家に住みたいといった特別な希望がなければ、築50年の戸建ては建て替えをしても良いのかもしれません。
リフォーム費用を安くする方法
すでに紹介しているように、リフォームには大金が必要になります。
こちらの項目では、高額なリフォーム費用を少しでも安くする方法をまとめていますので参考にしてください。
リフォーム減税を利用する
住宅を「耐震」「バリアフリー」「省エネ」「同居対応」「耐久性向上」を目的としてリフォームした場合、所得税や固定資産税が減税になる可能性があります。
どのようなリフォームが減税に該当するのかは、下記のページを参考にしてみてください。
自分が行うリフォームが減税の対象となるかどうか分かりにくい場合は、依頼するリフォーム会社に相談してみましょう。
リフォーム減税は、自分で確定申告の際に申請しなければ減税の対象にはなりません。
リフォーム減税対象のリフォームをした場合は、忘れずに確定申告を行いましょう。
各地方自治体の補助金をチェックする
減税の対象となるようなリフォームではなく、一般的なリフォームでも地方自治体によって補助金がでることがあります。
その地方の工務店にリフォームを依頼する等の条件があることが多いです。
リフォーム補助金の有無や条件は各地方自治体によって変わります。
「リフォーム補助金 お住まいの地方の市町村」で検索してみてください。
自分でDIYしてみる
リフォームは絶対に業者に依頼するものだとお考えではありませんか?
実は自分でできるリフォームもあります。
床暖房やキッチンの交換、天井や基礎の工事は自分で行うことは難しいです。
しかし、壁紙の網戸の張替え、畳をフローリングに変更などを、自分で行うことは不可能ではありません。
手間と時間はとてもかかりますが、費用は業者に依頼するよりも安く済みます。
そこまで大掛かりではない
- 洗面所をタイル張りにする
- キッチンの壁を掃除しやすいシートを張り付ける
といったリフォームなら自分1人でもできそうですよね?
業者に依頼する前に一度「自分でできないかな?」と確認してみてはいかがでしょうか。
リフォーム業者に依頼するコツ
相見積もりをする
リフォーム会社によって、費用は大きく変わります。
なかには相場よりもかなり高めな業者もあるので、相見積もりをしないと気づかずに大金を損してしまうことも考えられます。
そのような業者に依頼しないためにも、複数の業者に見積もりを依頼する相見積もりをしておきましょう。
相見積もりをすると、複数の業者の価格を比べて安くリフォームしてくれる業者を選ぶことができます。
リフォーム費用の相場は頭にいれておく
リフォームの大体の相場は頭に入れておきましょう。
相見積もりをする予定でいても、一社目の会社に「今即決したら安いお値段にします」などと言われて、相場も知らずに即決、しかしその値段はそんなに安くはなかった…。
なんてことが起こるかもしれないからです。
最初から相場を知っていればそんなことにはなりませんよね。
依頼する前に、大体これくらいかかるかな?という相場は把握しておきましょう。
どこをリフォームするのか優先順位を決めておく
リフォームをするときには、アレコレいろんなところを一気に直してしまいたくなります。
しかし、予算の上限はありますよね?
その予算のなかで、どこを一番優先すべきなのかをきちんと考えましょう。
優先順位は、「生活に困るかどうか」「壊れてしまわないかどうか」を重視してください。
「気分を変えたいから壁紙を変えちゃった!でもその半年後にお風呂が壊れて修理費用が…。」
「壁紙変えなければ良かった…」なんてこともあり得ます。
「見た目が古い玄関ドアを変えたいけれど、そろそろ外壁に限界がきそう…。」
そんなときは玄関ドアよりも外壁工事を優先させなければなりませんよね。
このように、どこを先にリフォームするのかをきちんと判断し、必要な時にお金を使えるようにすることもは大切です。
まとめ
- リフォームをする前に減税などで費用を安くできないかを考える
- 自分できる範囲は、DIYをしてみる
- 必ず複数の業者で相見積もりをして、適正な価格でリフォームを依頼する
リフォーム費用にも相場があります。
しかし、家の状況や築年数によっても費用は変化しますので、必ず複数の業者に見積もりをとって適正な価格でリフォームするようにしましょう。
リフォームには、行うリフォームの種類や条件によって補助金や減税制度もありますので、必ず利用しましょう!